ランクル40 エンジンからのキュルキュル音

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ある日突然に

ある日突然、エンジンから回転系の音がし始めました。エンジンをふかすと「キュルキュルキュル」という音がします。これは何が悪いのでしょうか?ランクル40に関わらず、この類の音には何種類かの原因があります。

 

 私は簡単な方から、対策をして行きました。俗に言われる、ファンベルトの鳴き、という症状で、それほど重症でなければ、ファンベルトに「鳴き止め」と呼ばれているスプレーをすることで、音が消える場合があります。「鳴き止め」は専用のものが発売されていますが、これでなくてもよく、市販の潤滑スプレーなどを吹きつけても対応は可能です。これは、ただ単にファンベルトが鳴いている場合のみ有効で、処置的には一時しのぎ的なものになります。私のヨンマルはというと、一時的に音が消えましたが、またすぐに音がし始めてしまいました。どうやら、少々重めの症状のようです。

しばらく放置

音はそのうちになくなるだろうとおかしな思いこみの元、しばらく放置してそのままの状態が続きました。音は出たり出なかったり、その日によって出たり出なかったりします。これがまた、私の判断を誤らせる原因となりました。常識的に考えて、しばらく放置すればよくなる、というものは、車の症状の中にそれほどあるものではありません。音がするのなら何らかの原因があり、その原因を突き止めて処置しなければ、状況は悪くなるばかりか、最悪の場合には、高額な修理費を必要とするダメージとなってしまうのが普通なのです。

 

 でも、修理に入れる、工場に搬入して見てもらう、という、毎日の生活のペースを乱すこの行為は、なかなかできるものではありません。車が動いているから大丈夫だろう、などという考えに、どうしてもなってしまうのです。私はキュルキュルとファンベルトが鳴き続けるランクルに、そのまま乗り続けました。

 

 しばらくすると、音が少し変化してきました。今まではファンベルトからの音と思っていたのが、少し機械の回転が加わったような、ベアリングがいかれてしまったような、機械的な音に変わってきました。そして、音が出るタイミングも変わってきました。今までは出たり出なかったりを繰り返していた音が、いつも出るようになりました。アクセルの開度に合わせて、その音はとても大きなものになりました。そろそろやばそうだなという感じがしてきました。

大きな音と同時に水漏れが発生

通常、老体に鞭打って走っていますが、それほど回転数を上げることはありません。周囲に迷惑をかけつつ、何とか流れに乗るか乗らないかのスピードで走っています。ある日、会社に向かっていて、最後の信号を超えた所で、突然今まで聞いたことのない音、「ごーっ」というような音になり、その音が突然大きくなりました。本能的に何かが壊れてしまったと思いました。会社の駐車場に何とか車を停止する事ができましたが、エンジンを見てみると、ウォーターポンプと思われる辺りから、既に冷却水が漏れていました。これはもう、走って家に帰ることができない状態となってしまいました。

会社の工場で見てもらう

幸いにも私の勤務する運送会社には工場が併設されています。電話をして、状況を伝え、見てもらうことにしました。やはりウォーターポンプが壊れたようでした。部品を手配するも、一般の工場が部品を依頼するルートでは、ウォーターポンプは既に欠品となっており、まず第一に、この部品を捜さなければならなくなりました。

 

 ランクルは自走不可能なので会社の駐車場に置きっぱなしにして、翌日、JAFにお願いして、行きつけの工場に運んでもらいました。その間、ウォーターポンプを捜したのですが、なかなか見つかりません。これが、古い車のいい所でもあり、悪い所でもあります。

部品を捜す

新品の部品供給は、とっくに終了しています。ネットを見ると、いくつかありましたが、価格と状態との折り合いが、どうもしっくり来ませんでした。海外のeBayには、新品がありましたが、これを取り寄せるとかなりの時間がかかってしまいます。藁にもすがる思いで、以前お世話になったお店に電話してみると、なんと新品の在庫があるとのこと。これが私のBとの互換性があるかどうかを確認してもらったところ、行けるとの返事をもらい、当然ながら即効で注文しました。古い車の部品は、ともすれば値段が高いものですが、私がお世話になったお店は、以前と変わらないままの価格で提供していただき、とても助かりました。ただ、ガスケットがない、ということでしたので、これは何とかしなければなりませんでした。

行きつけの工場にお願いする

部品を手配して、行きつけの工場にウォーターポンプの取替を依頼しました。ですが、作業の途中でウォーターポンプを取りつけているボルトの頭が全てなくなってしまったらしく、作業は困難を極めました。通常の車ならラジエーターを脱着して、頭のなくなったネジを回す所らしいのですが、古い車なのでリスクの大きいそのやり方ができず、限られたスペースで何とか作業してもらいました。心配だったガスケットも製作してくれました。ネジの取り外しやら何やらで、最終的には部品代以上の工賃がかかってしまいましたが、何とか修理完了しました。でも、水は時々どこかから漏れてきます。ホース類の一式を持っていたので、これらの部品も差し出して作業をお願いしました。できるだけホースは取り換えないで、とお願いしたので、これで良しです。

まだ漏れる

ウォーターポンプは直りましたが、時々、リアのダルマヒーターの配管あたりから、今でも冷却水が漏れてきます。これは以前からあった症状で、一定のレベルまで冷却水が減ると、漏れなくなるようです。よくわかりませんが、これでよしとしています。本当に古い車なので、完璧にしようとすると、限りなく時間とお金がかかります。何とか自分で納得できる所を探し出す事が、古い車に長く乗り続ける秘訣かもしれません。

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