ダンプカーの運転が荒くなる理由
ダンプカーの運転は荒いと言われる事がよくあります。具体的には、信号無視や割り込み、スピードオーバーなどです。どうしてこうなってしまうのか、理由をご説明します。決して正当化するわけではありません。私たち運転手も運転のプロとして安全運転を心掛けているのに、こうなってしまうのです。まず、会社にもよりますが、当日の仕事内容、ダンプの場合は具体的に言うなら、どこで積込みをして、どの道を走り、どこに降ろす。どこで何時から昼休みを取る。何往復する。という内容が、集合後にわかる場合が多いのです。ダンプの仕事は数台から多い時には数十台でチームになって行いますが、仕事を受けた会社の人、場合によってはリーダーだけが仕事内容を知っている場合もあります。当日説明を聞き、朝一度だけ走ってその日の仕事の道順を覚えます。無線を搭載している会社もありますが、同じ会社だけの場合に無線は使えます。違う会社の私たちが下請けで入る場合は、電話連絡か一緒について走るという状況になります。状況にもよりますが、数台がつるんで走らねばならない場合があります。上の会社の人に迷惑をかけたくないと思うあまりに、どうしても後ろの車は無理をします。また、この仕事は一日何回、と、決まっている場合には、その回数をこなす走りをしなければと、必然的に思ってしまいます。結果としてスピードが上がり、車線はぎりぎりまで替えず、右に左に空いている車線をぬって走るといった、無謀と思われても仕方のない走りになってしまう場合が多いのです。私ははじめの頃、やっきになって時間と回数を守るように頑張って走っていましたが、今はもう、車線を無理に変えたりスピードを極端に出したりすることはやめました。遅れたら遅れたで仕方ないのです。出来る範囲で努力はしますが、そのように心がける方が疲労も少なく、事故の可能性も減り、最終的には運転手としてのモラルを守る事に繋がりますので、これでよしとしています。